Fake Paper

学術関係の国際会議にもピンからキリまであるわけで,キリの方は結構査読もあっさりしてたりするんです.まぁ,それはそれ,暗黙のうちにできた役割ってものがあるわけです.キリの方は萌芽期にある研究の最初の一歩として使える時もある(にはある)のです.


が,あんまりいい加減なのもどうかなぁ,と.米国の某有名大学の学生が,半ばジョーク&半ば本気でpaper generatorが作成した論文を投稿して,なんとacceptされてしまいました.この論文,見た目は良い感じなんですが,ちょっと読むと(当然)へんてこです.文章も変だし,整合性は無し.実験のグラフなんて載ってるけど,なにを検証してるのやら,という代物です.でもaccept.恐るべし.

投稿した学生と会議運営側とのやり取りも公開されてるんですが,「いくら何でもこの論文は変だ.ジョークで投稿してるんだ」という指摘をしてきたreviewerはやっぱり居たらしいですが,他のreviwerからの査読が届かず,判断に困った結果,査読無しの論文としてacceptと決定したようです.どうしたらこの判断に至るのか全くもって理解できませんが,そうなったらしいです.それに対して,学生側は「酷い判断だ.恥を知れ!」とやったところ,「こちらは熟慮の上で判断を下したわけで,非難を受けるのは心外だ」と返答.まさにアナザーディメンション.


無駄に増えた会議は無い方がいいよね,という話もチラホラと聞こえるわけですが,こういう事があると,そうした方がいいね,と思わざるを得ないですね.