一昨日のエントリーに関して.

激しいコメントを頂きました.「嫌なら見に来るな」とコメントで返して放置するのも乱暴だし,恐らくは誤解を被っている点について説明をしたいのでエントリーを起こしました.以下,ちょっと長いです.


本題に入る前に以下の点を断っておきます.

このブログには,言うまでもなく,僕の価値観に基づいて書かれた文章が掲載されますので,他の方が見ると,違和感を感じたり,不愉快な気分になることもあると思います.ある価値観に基づいて表現されたものが,その受け手によって様々に受け取られることは,ブログに限らず不可避だと思いますし,僕自身,そういうものだと思って書いています.もちろん,何でも書いていいわけではありませんので,自分が書きたいと思ったことが過度に制約されない程度に,注意はしようとは思っています.それでも,今回のように行き過ぎを非難をされる事があると思いますが,それは以後気に留める努力はするつもりです.
ただし,もしも「自分の気にくわないことを書く事は許さない」という極端な立場から非難されるようなことがあれば,それはとても容認できるものではありません.また,そういう立場であれば,このブログを閲覧するのは非難の対象を探しにくるようなものでしょうから,その場合は見に来ないで欲しいと思います.



さて,ジェラードが引退後もずっとリバプールFCと関わっていきたい,と話した事に関するエントリーで,

だから大将は圧倒的にサポに支持されるんですよ.そこが舞子との違いなんでしょうかね.

と書いたことに関して,オーウェンを貶めている,というコメントがありました.確かに,この文章を見ると,そう受け取られても仕方がないか,とは思うのですが,そういった意図は全くなくて,以前に読んだ文章と,友人との会話での印象から,思うところを表したものです.まず,以前に読んだ文章というのはここ(名代良のゴルゴル,ゴール!!)にあるこのWebマガジン(PDFファイル)です.この中に次のようなくだりがあります.

オーウェンはあまり感情を面に出さないことから,ジェラードほどのカリスマ的な人気は得られず,これほど実力のある選手でありながら,リバプールサポーターとの関係は比較的淡々としたものだった.だからサポーターもオーウェンが去ったのを,傍から思うほど嘆きはしなかった.

昨シーズンのいくつかのゲームに見られるように,ジェラードは闘志をあらわにしてプレーしたり,サポーターが痺れるようなコメントをよくするのに対して,オーウェンは確かにクールな感じを受けるところが,少なくとも僕はあります.また,在英中,オーウェン移籍に関して友人と話していると,「去年,自分で出ていきたいって言ったのに,1年で戻ってくるのは変だ.無理に戻す必要は無いのでは?」という類いの,「リバプールサポーターなら基本的に復帰は大歓迎のはず」と思っていた僕には衝撃的な意見が多かったのもあって,上の文章と併せて,「ジェラードはサポーター受けがよく,一方オーウェンはそれほどでもなくて,それが両選手に対する愛着,支持の度合いに現れているのか?」という風に考えるに至ったわけです.それをざっと書いた結果が「ジェラードは圧倒的にサポーターに支持されて,それがオーウェンとの違いだ」という文章になった,というものです.だから,僕としては,自分が見聞きした文章・話をもとに,現状そうではないか?というつもりで書いただけです.ですから,オーウェンを貶める意図など全く無いんです.もちろん,彼に帰ってきて欲しいと思っていた人もたくさんいると思いますが,僕は普通の人間なので,自分が見聞きした情報に拠ってしか文章を書く事はできません.


また,「何かに付けて(オーウェンを)貶めている」とも非難されています.これもまた,そう受け取られても仕方ないとは思いますが,例えば,

舞子に劣らないゴールを見せろー!

と書いているのは,これも彼を悪く言うような意図はありません.今シーズン,これまでリバプールのFWの得点力不足が指摘される度に「オーウェンを取っていれば...」という意見が出てきていて,それに辟易していたことから,そういう話を吹き飛ばすようなプレーを見せろ,という意図です.「そんな風には読めない」と言われればそれまでですが,時にざっくばらんに書くブログの文章で,読み手が受ける印象を全文章を通して緻密に想定することは,少なくとも僕には困難です.ここでは,思われているような意図は無かったとだけハッキリとさせたいと思います.

おそらく,他のブログで,僕が「ニューカッスルを倒せ」等々と書いたコメントも御存知のことかと思いますが,それもオーウェンを対象にしたものでは全くなく,単純にその方がリバプールの順位が上がる,というだけの話で,それ以外の意図は何もありません.


僕は個々の選手を応援する以前にリバプールFCというクラブのサポーターです.ですから,一連の騒動によって,少なくとも僕は,クラブが不利益を被った面があると認識しましたので,それによって,確かに,オーウェン個人を非難したエントリーもあげたことがあります.しかし,自分がサポートしているものが不利益を被った時,その原因となる対象に対して,すくなからず非難を浴せることが許されない事とは僕は思いません.それは,マイケル・オーウェンというプレーヤーをサポートするからこそ,今回非難のコメントをされた事と同じことだと考えます.


また,同じようにクラブを騒がせたジェラードの話を棚上げしている,とも指摘されました.確かにその通りなのですが,結局,サポートしているクラブに残ってプレーを続け,監督や他のプレーヤーに信頼されてスキッパーを務め,頑張っているプレーヤーに対して,「お前なんか出て行けば良かった」とはとても言えません.ただ,一応,彼にはきつめにブーイングなどを浴せる必要がある,などとは言ったことはあります


僕はもともとオーウェンが嫌いだったわけではありません.もちろんずっと以前から知っていましたし,すごいプレーヤーだというのも当たり前の事としてよく分かっています.だから,騒動の最中は,チームバランスに関して懸念しつつも,もし復帰するような事があればすごい攻撃陣ができる,それはワクワクすると思っていました.しかし,先に書いたように,第一にサポートしているのはクラブである以上,彼にも事情があるにしろ,僕としてはそう簡単に「まぁ仕方ないよね」とは言えないわけです*1


長くなりましたが,以上のようなわけで,確かにそう思わせてしまうような点はありますが,思われているような,オーウェン自身をその都度,貶めるような意図は今や僕にはないのです.不愉快に感じる文章が目に留まることはあると思いますが,サポート対象の相違によるものと考えては頂けないでしょうか?


大変熱心なファンの方のようですので,お腹立ちはごもっともですが,どうか御理解頂ければと思います.
もしも彼が復帰していたら,全く違ったコメントが頂けていたかも,と思うと残念ではあります.

*1:以前どこかに書きましたが,イングランド代表の一員としてのオーウェンは応援することはできます.しかしクラブレベルでは無理ということです.